高まる大型ドローンへの期待

物流や宅配での利活用が期待されている産業用ドローン。ドローンを使用して荷物を輸送する場合の限度は、10kg程度だと言われています。これは、輸送を目的とした一般的なドローンに限ったお話。比較的、サイズが小さく軽量な荷物であれば、これくらいの重量制限でも問題ないでしょう。

しかし、地震や台風などの災害が日本で増加している中、救援物資の運搬手段として機動性が高く、重量物の運搬が可能な大型ドローン活用への期待が年々、高まりつつあります。また、土木建設や農林業においても、資材や収穫物の運搬用途として導入され始めています。

最近では、空飛ぶタクシーを開発するドイツのベンチャー企業であるVolocopter社が、最大200kgの積載が可能な大型ドローン『VoloDrone』を発表しました。世界では、大型ドローンの開発が積極的に進んでいます。

最大積載量2トン!?大型ドローンが運んでくる物流の未来!

国産大型ドローンが20kgを運ぶ!

国外メーカーが先陣を切って開発を進める大型ドローンにおいて、山梨県身延町に研究所を構えるドローンの開発会社であるサイトテック社が11月に行われた陸上自衛隊の演習で20kgの物資を1km運ぶことに成功しました。大型ドローンにより、20kg以上の物資を目視外自律飛行で指定ポイントに降ろし、そのまま自律飛行で往復2kmの距離を戻すことに成功したのは、国内メーカーでは初めてのことです。

サイトテック社は2020年に山梨県にて創業。大型ドローンの研究開発と操作技術力を有し、これまでに山林における架線業務や被災地への救援物資の運搬など、実務面での実績を多数、積み重ねている企業です。カメラやタンクなどオプションの取り外し自由なドローンや、車輪タイプの点検用ドローンなど用途に応じた機体のカスタマイズを得意としています。

今回の演習で使用した機体はサイトテック社の「KATANA1750」という最大50kgの物資運搬が可能な大型ドローン。フライトコントローラーは、制御コマンドや演算などを早く処理できる非常に高性能なPixhawkを使用しています。今回の演習では20kg以上の物資を運んだ他、300m先への有線ケーブル引き、100m上空からのビラ配り、高度と距離を変えての通信接続試験などを成功させました。

大型ドローンが運ぶ、物流の未来

©︎VoloDrone

地震や台風など自然災害による影響などが懸念される日本。重い荷物を運べる大型ドローンがあれば、救援物資を大量に運ぶことができたり、離島や山間部へ生活必需品をすぐに運ぶことが可能です。大型ドローンは海外メーカーの開発が目立つ中、国内でもその需要に応えるべく、研究開発と実証実験を重ねながら実用化に向けて進んでいます。

大きなドローンが大量の荷物を輸送してくれるのが当たり前になる未来も、近いかもしれません。